つねさん語録 №1

本名:車つね。
寅さんの叔母。我らがくるまやのおばちゃん。
キップはいいが、涙もろくて心配性。超がつくほど現実主義の彼女は
柴又の涙と笑いのポイントゲッター。

つねさん語録 №1

「男はつらいよ」 (1)  

櫻が見合いをしたが、ついて行った寅さんがメチャクチャにしてしまい
先方から断わられてしまう。そんな事も知らず酔っ払って帰って来た寅さん・・・

「よ、よ、よくもおめぇ平気でいられるなぁ?あ、謝ったらどうなんだ!謝ったら!」
「何をおいちゃんカーカー頭にきてんだよ?」
「櫻はなぁ断わられたんだ縁談を!!」
「・・・あそう!、へぇ断わられたの櫻?
へへへ、そりゃかえって好都合だよ!冗談じゃねえよ、おめぇあんな青二才よ、
櫻ぐれえの女ならね、後から後から男押しかけて来ちゃうからな
ホントだよ、こっちで断わってやりてぇぐれぇだよ
ああ分かった!それでやけ酒飲んでたの?なるほどね、
よ!自棄のヤンパチ日焼けの茄子!色が黒くて食いつきたいが!
あたしゃ入れ歯で歯が立たないよときやがった!へへへへ」

「よさねえか!馬鹿!!!」

「ちょっとあたしに言わせとくれ!!
いいかい寅さん!断わられたのは、あんたのせいなんだよ!!
こんなにいい縁談めったにありゃしないんだよ!
こう言っちゃ何だけどね、両親もいなきゃ財産も無い櫻ちゃんだよ・・・
いくら本人次第と言ったって、縁談となりゃ今まで人に言えない色々辛い事があったんだよ・・・」
 
 


「何だよ、はっきりスッと言ってくれよ!
つまり俺みてぇなヤクザな兄貴がいるからさ、櫻が嫁にいけねえってこういう訳か?」

「もうやめて。もういいのよあたし諦めてるんだから」
「おおそうだよ、人間諦めが肝心だよ。大体、見合いに付いてってくれっつたの
テメエ達じゃねえか、それを何だよグダグダグダグダ愚痴っぽいババアだなあ~」

「ババアとは何だ!ババアとは!!」
「おや?ジジイ怒ったね?」
「お兄ちゃん何て言い方よ!散々世話になったおじちゃん達にそんな言い方ってないでしょ!謝んなさい!!」
「この野郎!テメエ妹のくせに生意気だぞ!!」
「お兄ちゃんこそ何よ!!兄貴面していい気になって!!!昨日から今日にかけて
私がどんな辛い思いしてるか分かんないの!!!」

「うるせえ!!!」
・・・この後、寅さんは櫻に手をあげた。それを見たおじちゃんは猛烈に怒って
殴り合いの喧嘩になってしまう。博の仲裁でやっと納まったが
おいちゃんが発作を起こしてしまう・・・
庭に座り込み、しみじみと反省する寅さんだった。
この後、博の作業用のタオルで顔拭いたので、顔が真っ黒に・・・( ̄▽ ̄)

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じつは本当は付き添いとして出席するはずだったのはおいちゃんで
当日ひどい二日酔いの為、寅さんが付き添う事になったのです。
その時はおいちゃんも、散々おばちゃんに叱られていました。

おいちゃんおばちゃんは、前までどこかで暮らしていたが、
先代の車平造が亡くなった事をきっかけに
くるまやを継ぐ為、そして、一人残された櫻の為に、柴又へ・・・
以来、母も父も居ない櫻の幸せを常に願っている、
その為、誰よりも今回のお見合いの成功を祈っていたのは、
他ならぬこのおばちゃんなのです。

母代わりとしての、櫻への愛情たっぷりのおばちゃんの啖呵でした。




コメント

  1. 彰(あきら) より:

    おばちゃん、こんないい縁談他に無いって、
    かなり気合入ってましたよね。
    たとえ玉の輿の見合いだろうが、さくらに
    もう絶対苦労させたくなかったんですよね。
    わかります(TT)
    でも、あのあとさくらと名も無く貧しい職工の博が
    さくらといい仲だって感知して、
    心から嬉しそうにしているのも
    やっぱりおばちゃんなんですよね。
    さくらが幸せになってくれさえすれば
    なんでもOK!
    さすがおばちゃん臨機応変百戦錬磨(^^)
    バンコクから書き込んでいます。夜でも暑い…(TT)


  2. RUU より:

    あ、あ、彰さん!
    バンコクから!!すげ~~!!

    僕にとってつねさんは
    絶対に目の離せない存在です

    三崎千恵子さん
    本当は鎌倉の上品なマダム
    そんなオーラをすっかり消しさり
    車つねに・・・

    山田監督は彼女に言ったそうです
    「あなたはこの中で生活をして下さい」
    う~~ん。プロ中のプロ!!

  3. 小寅 より:

    おばちゃん、
    回を重ねる毎に上品に
    なっていった様な気がします。
    やはり、遠縁に美人がいるだけの
    ことはありますね♪

    鎌倉を探索している時地元の人が
    「近くに三崎さんの家があるのよ」
    って言ってたのを思い出しました。
    お宅は見てませんが、
    確かに鎌倉の上品な住宅地でした。

  4. RUU より:

    小寅さん
    やはり、オーラを消すというのも
    パワーのいることなのでしょうね
    渥美清さんも最後の方は
    ”寅さん”にも渥美さんの持つ知性が
    見えてきてしまってますもんね
    でも、そんなおばちゃんも寅さんも好きですが。

    近所の人がロケの情報や
    三崎さん宅の情報をくれるなんて
    やっぱり小寅さんは凄い!!!

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