夫が蒸発した妻に恋をする寅次郎が、
その許されざる恋にもだえ苦しむ物語。
タコ社長の娘、あけみが家出をしてきた
聞けば、ロールキャベツをつくったが
爪楊枝がないのでマッチ棒を変わりに差した事に
旦那がキレて流しに捨てたのが原因だ。
タコ、櫻たちの懸命な説得で丸く収まりかけたが、
悪いけど、こういうときにあのお方が帰って来ます。
「寅さん、誰も私の事、味方してくれないんだよ~
私達の間にはね元々愛なんてなかったの
それを無理やり元の鞘に納まれって言うんだよ~」
「・・・世間体を気にしてか・・・」
「畜生!テメエなんかが帰ってきたから
メチャクチャになったじゃねえか!」
庭でやりゃいいのに、参道で大喧嘩、
とうとう御前様まで出てきて関係者全員寺で説教。
柴又の焼き鳥屋で飲む寅さん
そこで一流証券会社の課長の富永と知り合いになる。
後日、おごってもらったお返しに寅さんがご馳走。
すっかり酔っ払った寅さんはそのまま牛久沼の富永の家に泊まる。
あくる朝、富永の美しい妻、ふじ子に見惚れてしまうのだった。
ある日、事件が起きる。
富永が会社に向って家を出たまま蒸発してしまったのだ。
彼は毎日の激務にストレスを抱えていた。
ふじ子さんから相談を受けた寅さんは、ふじ子を落ち着かせると、
慌てて小岩のおがみババアの所に行き、富永の居場所を占ってもらう。
結果、北海道にいる事が分かった。 ←←真逆ねこれ、鹿児島だから。
北海道中探すから有り金全部よこせと言う寅と、おいちゃんは大喧嘩。
「ほっといたら課長さん自殺しちゃうぞ!!いいのかそれで!!」
この後、博は寅を落ち着かせる為に言うのだが、最悪のミスを犯す。
「万一の事が起きたあとの事を考えるのが兄さんの立場じゃありませんか」
「あとの事?・・・・」
「夫を亡くした美しい奥さんの悲しみがどれ程深い物か想像してご覧なさい」
「そ・・・そうかあ・・・」 いろいろ考えめぐらす寅
事態の悪化に気付いた櫻が軌道修正
「この話はそれ位にして、おばちゃんご飯にしようか」
「ちょ・・・ちょっと待ってくれる?・・・俺あとの事についてよく考えたいからさ、
ご飯あとにしてくんない?・・・博・・・俺これから、あと~の事について
じっくり考えてみるよ・・・あとの事を考えるって・・・難しいなあ・・・」
「まずい言い方しちゃったなあ」 ←← 今回博にもちょっと責任あり
「あたし、知らないわよ・・・」
寅さんは夫が行方知れずとはいえ、人妻に恋をしてしまった。
この恋が許されるはずも無く、彼をどん底まで悩ませる事になる。
富永の鹿児島での目撃情報をもとに寅とふじ子は
苦手克服した飛行機で現地に向う。
だが、あちこち探したが見つからなかった。
仕方なく東京に戻る二人。
「奥さん、俺はきったねえ男です・・・」
ふじ子に恋するあまり、蒸発したご主人が帰ってこなければいい・・・
そう心のどこかで願っている自分に気付いてぞっとする。
寅は苦しみぬいた。そして、
そんな自分に耐え切れずに、あとの事を皆に託し、旅に出る決心をする
遠くで奥さんの幸せを願う事にしたのだ。
その時、なんと店先に富永が立っていた・・・
男はつらいよ~寅次郎真実一路
倫理に反する恋をした自分の、醜さに苦しみぬいた寅次郎。
苦しんだ末、ひとり旅立とうとする彼を見て
私には凄くかっこよく思えた。
「過って改めない」これを過ちというのだ。
ところで、
櫻の家は田舎にあって、とらやまで2時間かかり、
貧乏で定期も靴も買えないので裸足でピタピタ歩いてやって来るそうだ
頑張って稼いで楽さしてあげてくれ博・・・( ̄~ ̄;)
あけみぃ、そんな旦那とは即刻別れろ!
料理を捨てるなんてもってのほかだ!!
幸せは暖かい食卓にあるのだ!!
ただ!マッチの火薬の部分は取っておいたんだよね?あけみ?
スタンダード証券の受付の人、お客様の名前を聞くときは
「失礼ですが」・・・だから。もう一度研修ね (-_-;)
今度から私も旅に行ったら宿帳に「車寅次郎」って書く事にした
寅さんが見つけて驚くかも
「変だなあ、俺一週間前は東京にいたんだけどなあ」・・・( ̄▽ ̄)
男はつらいよ 寅次郎真実一路
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コメント
いや~寅さん、自分も物凄いファンでしたね~。正月は毎年映画館に足を運んでましたよ。寅さんとの出会いは会社の慰安旅行でのバスの中でのビデオ放送をいやいや見た時でした。今までいだいていたイメージとは違って物凄くいい映画だなと思い、それからのめり込みましたね~。なんて暖かい映画なんだって、旅をしている寅さんに会えるような錯覚すらあったものでした。一度ロケが奈良の吉野山に来た時なんかは、ほんとそばまで来ていたので嬉しかったものでした。
正月の正月らしさ、毎年行っていた寅さん映画がなくなって物凄く残念です。
horusさん始めまして
奈良吉野山ロケですと
39作寅次郎物語ですかね~
いい所だろうなあ
僕もhorusさんのお気持ち分かります(TT)
正月が来ても淋しい…。
それにしても小岩のおがみババア、
金返せよな(--メ)
って感じですね、とほほ。
裏の工場のゆかりちゃん、
給料が安いもんだから、
スタンダード証券で密かにアルバイト。
どーりで顔を知られている寅を
避けていたわけだ(^^;)
おおお!あれはゆかりちゃんだったんですね
だから「株とはなんぞや」という
寅の質問に答えられなかったんですね。
映画評「男はつらいよ 寅次郎真実一路」
☆☆☆(6点/10点満点中)
1984年日本映画 監督・山田洋次
ネタバレあり